放送日 2018年 4月15日
脚本 坪田 文
絵コンテ 畑野 森生
演出 畑野 森生
はながなりたい野乃はなとは
アスパワワがなくなってしまい、はぐたんは目が覚めなくなってしまった……何もできなかったせいで、はぐたんの明日を奪ってしまったと自分を責めてしまうはな。確かに失敗が続いて、オシマイダーとの戦いすらもさあやとほまれに任せっぱなしになり、そこではぐたんまでを失っては自己嫌悪に陥っても仕方がない。
そして、自分にはプリキュアの資格がないとプリハートすらも手放してしまう。さあやとほまれ、ハリーははなを励ますけど、むしろ逆効果に。アンリの叱責だって脳裏に過ぎってしまい、ただその場を去ってしまう……
はなにとってこの三人、そしてはぐたんの笑顔と愛らしさに何度も助けられて、とてもキラキラ輝いて見えた……だからこそ、何もできなかったと自分を責めてしまうんだよね。周りが輝いていると、どうしても自分に足りない物が目立ってしまうことが辛い。
はなと、はなが紡いできた絆
無力感に苦しむはなに寄り添ってくれたのはお母さん。はなの悩みを精一杯理解して、その上で生まれた時からはなから貰ったものはたくさんあると諭してくれる。
かっこわるいと悩む姿も決して否定せず、むしろ大人になった証だと褒めてくれた。確かに本気になっているからこそ悩むことはたくさんあるし、また失敗から学ぶからこそ人は成長することができる。
そもそもHUGっとプリキュア! という作品自体、イケてるお姉さんに憧れるはなの失敗から始まった。気合を入れて前髪を切るけど、それが空回りしたせいで今のはながいるし。
そして失敗しても、自分すらも応援することができるのがはなの大きな魅力であり、さあやとほまれもそんなはなを強く抱きしめてくれた……そして、彼女達が繋いでいた絆があるからこそ、はぐたんも元気に目覚めてくれた!
一方で、久しぶりにチャラリートが登場した! でも、彼を受け入れてくれる者はクライアス社には一人もいなくて、ただ暗闇の中で怯えるだけ。
そんな彼の絶望と恐怖を利用されて、ついにはチャラリート自身がオシマイダーにされてしまった! 敵幹部が怪人にされるケースは過去にもあったけど、やはりこういう場面は見ていて心が苦しい……
後がなく、そしてその場から逃げ出すことができないまま、ついには自分が自分でなくなる恐怖は計り知れない。だからこそ、最後のチャンスを掴むためになりふり構っていられなくなるけど、それが許される訳がない。
誰にでも未来はある
オシマイダーになったチャラリートと戦うために、はな達はプリキュアに変身した! はぐたんが目覚めて、自分のことを信じることができたはなはキュアエールとして復活する!
チャラリートは強く、街が一方的に破壊されていく。そしてえみるとことりの二人が巻き込まれそうになったけど、キュアエールのおかげで守られた。そんなエールに憧れを抱くえみるだけど、これからプリキュアらしく振る舞う話も増えるのかな?
みんなを元気にしたい。そんな気持ちを胸に抱いて、キュアエールは街に生きるみんなにエールを贈る。するとプリキュアの剣が現れて、チャラリートを切りかかろうとしたけど……キュアエールが言うように、それは違う。
はなだって何度も失敗したけど、その度に立ち上がった。でもそれは、はなだけじゃなく周りにいる人達がいたからこそ。チャラリートも失意のどん底に叩き落されたけど、寄り添ってくれる人がいればこうならなかったはずだから……
辛い気持ちすらも抱き締めたからこそ、プリキュアの剣は癒しの力が込められたメロディソードに生まれ変わって、チャラリートの心を救うことができた……
はなとはぐたんはすっかり元気になったし、チャラリートも笑顔を取り戻すことができた。はなの真っ直ぐさはアンリも高く評価して、あのルールーの感情も動かした。
今回の話、はなのみんなを応援したいという気持ちに強く説得力が出たし、また何もないということは決して悪いことではないという気持ちだって伝わってくる。とても暖かい話だった。
前回のたこ焼き屋のおじさんにも触れて欲しかったけど、さあやとほまれ、お母さんとの絆を描かなければいけないから、尺的に仕方がないのかな? これからの話でまた再登場して欲しいかも。