風来坊となるヒーローはかつての侵略者からコーヒーを頂く ウルトラマンオーブ THE CHRONICLE 第17話 感想『地図にないカフェ 怪奇! 円盤生物ノーバ』

 放送日 2018年 4月28日

 脚本  勝冶 京子

 監督 市野 龍一

 バラエティ豊かな話が多く展開されるウルトラマンオーブの中でも、特に異色の雰囲気を放つ『地図にないカフェ』が放送された。かつて、凶悪な侵略者だったブラック指令とノーバが穏やかな宇宙人になっていた話。
 ウルトラマンレオ本編において円盤生物はかなりおぞましかったけど、今作ではどこか愛らしくなってる。でも、このノーバがかつてのように人を狂暴化させるとはどうも想像できない。
 店の雰囲気といい、ブラックスターの中に響き渡る時計の音など何から何までかなりレトロ。自分自身や常連である馬場先輩の過去を語るブラック指令の姿はノスタルジックで、やはり過去作を思い出さずにはいられない。そしてブラック指令のブラックジョークも素敵で、夢の尊さを語る姿は大人っぽかった……
 馬場先輩とブラック指令に繋がりを持たせたのは、やっぱりウルトラマンレオに登場した敵キャラだからかな。原作でもこの二人が登場する時期はかなり近いし。

 ガイやジャグラーもブラックスターの常連だったみたいで、やはりガイも一度はブラック指令と戦ったことはあるのかな? ブラック指令はガイとジャグラーの因縁のことも知っていて、ガイに襲い掛かろうとしたピット星人だって嗜めた。
 正義と悪の決めつけが野暮……これはウルトラマンオーブを構築するテーマの一つなんだよね。かつては悪だった馬場先輩だって立派なヒーローになれたし、逆に正義と思われていたオーブだって暴走して人類の脅威になった。状況が変われば、誰かの立場だって簡単に変わるし、また客観的な印象だって変わりまくる。脚本家の中野氏も、どちらにもならないニュートラルな地点がある話がいいなぁ、とも本のインタビューで語っていた……
 そしてブラック指令はピット星人ミューからも慕われているから、本当に人柄が良くなったんだね。だからこそ、ノーバだって昔の夢を叶えさせようと戦ったんだし。
 
 だけど、地球侵略は絶対に許されないし、何の関係もない人間に危害を加えてはいけない。だからこそ、ガイだってオーブに変身して戦ったけど、本当は指令とノーバのことを傷付けたくないんだよね……必死になって止めたから。
 一方で指令もオーブのことを「さん」付けで呼んだ辺り、本気を出した彼に敬意を払っている。やっぱり、本質的には善人なんだろうけど、決して地球侵略が正当化される訳がない。オーブスプリームカリバーでノーバを倒したけど、指令と向き合うガイの姿がとにかく切なかった……
 ノーバを失った指令にはまだ慕ってくれる人がいる。それを認めてくれるからガイだからこそ、指令も敬意を払えたんだよね。カフェの次はラーメン屋台を始めたみたいだけど、そこにもたくさんの宇宙人で賑わっているのかな。
 それにしても、ノーバのことを思い出しながらも、ノーバのソフビ人形を持つガイの姿は微笑ましかった。そして新作ウルトラマンルーブだって、今から凄くワクワクしてる。
 

 
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