映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ 感想

ミデンが私たちの思い出を繋いでくれたから……私、そう信じられる!
ありがとう……ミデン!

 

Hugっと!プリキュアとふたりはプリキュアたちプリキュアオールスターズを狙う白い影

 久しぶりのプリキュアオールスターズ映画。時系列的には37話の後になるのかな。
 キュアエールがはぐたんやハリーと一緒に映画館でミラクルライトの解説を始めていて、後ろの座席では歴代主人公プリキュアが座っていた。でも、何やら様子が変……?
 そして横浜みなとみらいはNew Stage以来に怪物に襲われるようになり、そこをキュアブラックとキュアホワイト、シャイニールミナスが立ち向かった! この三人が力を合わせて怪物を浄化したけど、楽しい一時に蜂を刺されてブラックはご機嫌ななめで、ホワイトはそれを言うなら水を刺されたと突っ込んでくれる。
 だけど、そんな穏やかな空気をぶち壊すようにミデンが現れて、コミカルな外見とは裏腹に異様な雰囲気を放っていた! 今回の敵ははぐプリ本編の「育児」というテーマと密接に関連していて、またその背景も主人公はなの境遇と鏡写しになっていたね。
 ミデンは独特な動きでブラックとホワイトの攻撃を避けつづけて、二人に光線を浴びせようとするけど、盾になるようにルミナスが立った。

 そんな中、はな達Hugっと!プリキュアメンバーは公園ではぐたんと一緒にのんびり過ごしていて、はなとえみるは目を輝かせながら写真撮影をしている。みんなはもうはぐたんのお世話も慣れていて、自分たちにも赤ちゃんだった頃があったと振り返って、アンドロイドであるルールーはボルトじゃないかとさあやは首を傾げる。
 穏やかな時間をぶち壊すかのようにミデンが現れて、はな達はプリキュアに変身して立ち向かうけど、なんとミデンは歴代プリキュアの技を使ってエール達を追い詰めた。歴代のプリキュアの技がそのまま敵に利用されるのは、プリキュアでは初めてになるかな? 技の吸収はウルトラマンみたいなヒーローものでは前例が何度もあるけど。
 そしてはぐたんまでもが狙われてしまい、エールは自分の体を張ってでも守ろうとした時に……他の四人がエールとはぐたんを守って、何と赤ちゃんになってしまった! アムールの姿だけは見えなくて、エールは辺りを見渡すと、アムールはボルトになってしまっている。でもちゃんとアムールも赤ちゃんになっていた。
 確かにルールーはアンドロイドで、誕生にはボルトも使われていただろうけど、本当にボルトになってしまったらトラウムが悲しむよ……映画館だと笑ったけど。
 
 たった一人取り残されたエールや赤ちゃんになったプリキュア達を助けに、ブラックとホワイトも駆け付けてくれた。でもエールとブラック、そしてプリキュア達をかばってホワイトも赤ちゃんになってしまい、ふたりはプリキュアになれなくなってしまう……
 なぎさとほのかが力を合わせてこそのプリキュアで、どちらかがピンチになると力を発揮できなくなるから当然だけど、かなり危機的状況に追い込まれたのは確かなんだよね。既に他のオールスターズも赤ちゃんにされてしまったし。

 

Hugっと!プリキュアとふたりはプリキュアたちプリキュアオールスターズの思い出を奪われてしまい、はなとなぎさが取り残される

 どうにか逃げることに成功したけど、赤ちゃんになってしまったプリキュアたちに手を焼かされるはなとなぎさ達。マシェリは乳児になったのか泣きっぱなしで、アンジュとエトワールはメップルとミップルをおもちゃにして遊んでいる。アムールだけはおとなしいけど、特に何かをしてくれるわけでもない。
 プリキュア新聞では産後うつを例えて今回のシーンを入れたと書いてあったけど、何もできずに疲れ果ててしまうはなとなぎさの姿を見ていると確かに心が痛んだ。自分も子どもの頃は親や周りの大人を困らせただろうし、現実でも子どものお世話に悩む大人はたくさんいる。
 だけど、みんなが理解のあるわけでもなく、親だからしっかりしろという一方的な叱責だって世間から迫る。でもみんながみんな完璧な育児ができるわけでもなく、なぎさが言うようにプリキュアになってもただの中学生だから、できないことがあっても当たり前。
 みんなとの思い出が残された写真を見つめながら涙を流すはなの姿もまた切なくて、彼女達から何度も励まされたからこそ、忘れられてしまったのは本当に辛くなるよね。

 

Hugっと!プリキュアとふたりはプリキュアたちプリキュアオールスターズの思い出を取り返すため、はなとなぎさは決して諦めない

 悲しみに暮れるはなたちの前にまたしてもミデンが現れて、はなとなぎさに攻撃を仕掛ける。生身で食らったけど、守りたい人たちがいる時のプリキュアは強い。
 ほのかを返してと激怒するなぎさを笑うように、ミデンはなぎさとほのかの思い出を悪用した。でもなぎさは本当の雪城ほのかはここにいて、記憶を奪われて泣いている少女こそがほのかであると断言する。
 そんななぎさの真っ直ぐな気持ちに胸を打たれて、ほのかはなぎさの名前を叫びながら自分の思い出を取り戻し、ふたりはプリキュアが復活した。

 なぎさとほのかの絆を見て、はなもまた自分にエールを贈りながら立ち上がって、キュアエールに変身した。本当に辛いのは思い出を奪われたみんなであり、助けを必要としていた。どこにいても助けるから、という本編の言葉やスーパースターズの出来事を考えると、彼女の決意に説得力が出てくるし、誰かの心に寄り添うテーマを体現した変身に見えてかっこいい。
 何よりも、ここで折れてしまったら本編で何度も語られている「なりたい野乃はな」じゃなくなってしまうし、本人もそれを知っているからこそ「私がなりたい野乃はなじゃない!」と自分を叱責できたんだよね。

 リワインドメモリーが素敵なタイミングで挿入歌として流れる中、エールはブラック・ホワイトと一緒にミデンを相手に果敢に立ち向かい、3人の勇姿にはぐプリメンバーもエールを送ってミラクルライトを振った。こんな時でもアムールはマシェリをだっこしていて、赤ちゃんにされても二人の絆は変わらないんだね。
 はぐプリのみんなも元に戻って、チアフルスタイルで見事に大逆転して、エールたちはお互いの絆を再認識したけど、やはり5人みんなが揃ってこそのHugっと!プリキュアだよね。離れ離れになった時間は短かったけど、はなとなぎさにとっては過酷だったし。

 

Hugっと!プリキュアとふたりはプリキュアたちプリキュアオールスターズの思い出を狙うミデンの悲しい過去が明かされる

 思い出を奪っても、それは自分の思い出にはならないというエールたちの言葉にミデンは激怒してはなのカメラを壊してしまい、舞台は一気に変わる。
 色鮮やかな水晶で広がる大地でみんなはバラバラになってしまい、はな・さあや・ほまれははぐたんやハリーと一緒にキラプリのアニマルスイーツを象ったようなメリーゴーランドに迷い込んでしまい、はぐたんやハリーが落とし穴に落ちて赤ちゃんになった歴代プリキュアを見つけた! ハリーは見事にクッションになってくれた、男だ……
 一方でえみるとルールー・なぎさとほのかはまほプリをモチーフにしたアトラクションで巨大モフルンに追いかけられて、冷凍みかんの波に流されたけど、初代ふたりはプリキュアと最新ふたりはプリキュアのコンビで二人一組でもあるまほプリの世界に迷った構図は面白いね。スイートやスプラッシュスターも関わって欲しかったけど、流石にそれは贅沢か。
 
 お墓のような暗い場所でプリキュアたちは再会して、フィルムの入っていないミデンFマークⅡというカメラを見つけてアンジュは目を輝かせながら解説を始める。最近では産婦人科のエピソードと密接していたから、さあやのメカマニアな性格が描写されたのは久しぶりかも。
 そしてミデンの正体が使われないまま、何十年も箱の中に閉じ込められて朽ち果ててしまったカメラのおばけであることを知って、エールもまた暗い表情を浮かべてしまう。転校前、全てを失って空っぽになってしまったはなだけど、彼女には家族がいたから決して不幸になることはなかったし、転校先でまた新しい出会いがあった。
 だけどミデンには振り向いてくれる人は誰一人として現れず、だから他の誰かのキラキラした思い出を奪うことで自分を満たそうとしたけど、それは他の誰かを不幸にするだけであって根本的には何の解決にもならない。関係ない誰かを傷付ける正当な理由にはならないし、プリキュアたちもミデンを相手に立ち向かうけど、エールだけが待ったをかけた。
 エールはミデンの心の中に取り込まれてしまい、何もない彼の心の冷たさを実際に味わっていたけど、この時はやっぱり自分の過去と照らし合わせていたのかな。

 

Hugっと!プリキュアとふたりはプリキュアたちプリキュアオールスターズの思い出を取り返し、キュアエールはミデンの心を抱き締める!

 プリキュアたちがいなくなったけど、まだはぐたんはこちらの世界で応援してくれる子どもたちにフレフレ! を頼んで、今のプリキュアやこれまでのプリキュアを愛してくれた人たちにエールを求めた。15周年だからこそ、今の世代のファンや当時からのファンをまとめてみんなが応援できる舞台を用意できたし、ミラクルライトの応援だってより輝かしくなる。
 プリキュアオールスターズは見事に復活を果たしたけど、エールだけがミデンの中に残り続けて、その悲しみを癒すために必死に呼びかけている。そんな彼女を応援するように歴代プリキュアたちもそれぞれのテーマを背負いながら、ミデンの分身と戦ったけど、やはり15周年のスケールはとてつもなく凄まじい。今後のハードルがもっと上がりそうだけど……

 そしてエールはミデンの心の奥底に辿り着いて、大雨の中でひとりぼっちになるミデンを抱き締めたけど、水面にはなの姿が映し出されていたのが切なさを引き立たせる。
 憎しみしか残っていないとこぼすミデンをエールは優しく抱きしめて、思い出を奪うのではなくこれから一緒に作り上げていこうと優しく応援してくれて、なんでもなれると信じてくれた。
 エールとミデンは現実の世界に戻ってきて、これまでのプリキュアたちはそれぞれの思い出を語り合い、ミデンは彼女達の思い出を繋いでくれたことにエールは「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてくれた。
 15年という長い歴史をプリキュアたちは重ねてきて、新しい思い出をはなが描いてくれたからこそ、ミデンは救われたんだね。はぐプリ本編で悲しい過去を背負ったトラウムや、スーパースターズではなが約束を果たせなかったクローバーのように、優しい歴史があるからこそ救われた人もいる。
 誰かの心に寄り添い、そして一緒に立ち上がることこそがプリキュアであり、はながなりたい野乃はなでもあるんだよね……物語が終わった後も、ミデンは生まれ変わってはなたちの素敵な思い出をたくさん残すだろうし。

 今作はギネスに登録されるほどで、またプリキュアキャスト一人一人に認定書がいただける程に盛り上がった。
 自分は公開日前に横浜ブルクで完成披露舞台挨拶をひと足先に見て、この映画の感動を味わっただけに、こうしたビッグなニュースは本当に嬉しくなる……

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